2018年7月初旬に中国地方を襲った豪雨は甚大な被害をもたらした。あちこちで土砂災害が発生、家々は水浸しになり、道路は寸断、鉄道も流され、交通網は断絶...未曾有の豪雨は生活を一変させてしまった。
もちろん某中国地方の大学生の私も影響を受けた。スーパーからは食品が消え、陸の孤島と化した居住地域周辺からの脱出もできず、大学は一週間以上も休講になった。阿呆大学生の私に勉強という選択肢は無かったのでとても暇になった。しかし、鉄道は止まったままで、陸の孤島から脱出もできず、悶々とした日々を送っていた。
そんなある日、とある情報筋から山口線でDE10が35系を牽くとの連絡が入った。これはアツい！しかもその日は故郷から両親が車でこちらへ来る予定の日であった。よし、ならば免許取得後初の長距離ハンドル訓練も兼ねて山口へ行こう！なんとか両親を説得し撮影へ行く目途が立った。
途中道を間違えたり、人生初の撮り鉄大移動に遭遇したりするなどハプニングがあったものの何とか目を付けていた撮影地に到着、ギリギリセーフ。大量に集まった撮り鉄のカメラの隙間に入り、シャッターを切った。
余談だが、撮り鉄諸兄は良いクルマに乗っている人が多い。新車のスイスポにスカイラインGT-R、極めつけは限定450台、価格700万円オーバーのS208まで！！カメラも高級なのに一体何処からお金が出てくるのだろう...?
【2019.10.20 後日談】一年前、無理して両親を乗せたまま決行した遠征は、家族内での僕の撮り鉄趣味への風当たりを強くするだけでした。距離感が分からないままに出かけ、長時間ドライブで苦痛を与え、道中何も娯楽が無く、さらに親の目の前で通常営業中のキチガイ撮り鉄の生態を見せてしまったのが決定打でした。若気の至りだとしても、思慮のカケラもありません。おそらく一年前の僕はロボトミー手術でも受けて脳がイカれてたのです。撮り鉄趣味を家族に内緒にしている皆様、僕の分まで頑張ってこの趣味を隠し通してください。家族の冷たい視線は、案外辛いものですよ...